予知能力100%

とある世界のおはなし。

予知夢を見る男がいた。めったに見ないが的中率は100%だ。


高校生のころ、好きな女の子と体育館の裏で2人きりの夢を見た。

翌日、彼女に呼びだされた。男子なら憧れのシチュエーションだ。平静を装いながらもドキドキしながら彼女を見つめた。

新興宗教の勧誘だった。

一気に冷めた…が、あたってはいる。


大学生のころ、絶望に打ちひしがれ岸壁で海を見おろす夢を見た。

死ぬ気などさらさらないし、自殺など考えたこともない。

数日後、友だちの誘いでキャンプにいくとあの岸壁があった。だが絶望などしていない。

あてつけに岸壁に立つと、携帯が鳴り、手が滑って海に落ちた。

絶望して海を見おろした。

死にたくなった…が、あたってはいる。


数年前、宝くじを見て大喜びしている夢をみた。

さっそく宝くじを買い、当選発表の日に番号を探した。

大当たり1等! 信じられない!! 心臓が爆発しそうで吠えた!!! 念のためもう一度確認した。

見間違いだった。

そんなもんだ…が、あたってはいる。


昨日、暗闇を恐怖で走る夢をみた。

どうせまた、と気にせず出勤した。急な仕事が入り残業となった。

暗い夜道を帰る途中、急に不安になった。

ふと不審者が出るとの噂を思い出した。まさか、おじさんを襲う変質者もいないだろうと自分を納得させた。

外灯の下でうごめく影があった。

なんだ? クマっ! マジ!? ガチヤバ!! なんで???

そういえば人を怖がらないクマが山を下りるとかニュースが!!!

今来た道を必死で走った…が、あたってはいる。


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